タンニンなめしの話

こんばんは。

SWL leather works(エスダブルエル レザーワークス)クラフトマンの田島隆治です。

SWLで使用している「Sベンズレザー」は、北米産の上質な原皮を使い、
日本のタンナーにより「タンニンなめし」でつくられている牛革です。

原皮(げんぴ)というのは、このような牛から剥がした状態の皮のことで、

この皮の状態のままだと、腐ったり、硬くなったりするので、
製品として使えるように加工することを「なめし」と言います。

そのままでは腐ってしまう「皮」をなめすことで、製品として使える「革」になります。

この「皮」を「革」にする仕事に従事している職人さん、
または会社を「タンナー」と言います。

また植物から抽出した「タンニン」を使ってなめすことを、「タンニンなめし」と言います。

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人類と皮革の歴史は古く、およそ200万年前の旧石器時代までさかのぼります。
狩猟によって生活を営んできた人類は、
寒さや衝撃から身を守るために毛皮を活用してきました。

でも最初の最初、なめしの技術が無い頃は、皮はすぐに腐ってたと思うんですよね。

しかしいつの頃か、倒木のそばで死んだ獣の皮や、
染色のために草木の汁に漬けた皮が腐らないことから、
「植物に含まれるなんかしらの成分で、皮を腐らなくできるんじゃねぇか?」って、
タンニンなめしを発見したらしんですよね。

人間の知恵って素晴らしいですよね。

また死んだ動物の皮が、植物に含まれる成分により、生き長らえる不思議。

地球って面白いなと、改めて思います。

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そして19世紀後半になると、薬品を使用したなめし技術が開発され、
金属を原料としたクロムなめしが誕生しました。

クロムなめしは作業時間が短く、経済性に優れることから、
革の量産が可能になりました。

クロムなめしでなめした革は柔らかく、革ジャンなど衣料用にも広く用いられています。

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そんななめし技術が進化した現在でも、
紀元前から続くなめし方法である「タンニンなめし」で革をつくるのには、
やはり理由があります。

タンニンなめしでつくられた革は、
なんといっても丈夫で、伸縮性が少なく、型崩れしにくい。

また比較的キズは付きやすいですが、使い込むほどに味が出るという点も、
大きな魅力だと思います。

タンニンなめしは、クロムなめしと比べると、とても時間がかかる手法です。

ただ、天然の素材を、天然の素材でなめすからこそ生まれる、
「天然らしさ」とでも言うのでしょうか。

そういったものが、多くの人を魅了し続けているのだと思います。

さて次回からは、Sベンズレザーをつくっているタンナー
「昭南皮革工業所」を見学させていただいた時の写真などと共に、

「Sベンズレザーができるまで」という話をお伝えしたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。