こんばんは。
SWL leather works(エスダブルエル レザーワークス)店長の田島いづみです。
先週はSWLを代表するアイテムと言われることの多い、
ロングウォレット(長財布)のカスタムオーダー製作実例を3作続けてご紹介しました。
( >> 実例1、>> 実例2、>> 実例3)
今日は、ハーフウォレット(二つ折り財布)の製作実例をご紹介します。
完成形が登場するまでに今回は少しストーリーがあります。
今回はハーフウォレットをオーダーくださったT様が、
店頭で製作内容をご検討くださっている中で、
オーダーメイドで追加するカスタムメニューの定番である
【文字彫り・ネーム彫り】の説明をしていたんです。
「革にはこうやって文字を彫るんですよー」と、
クラフトマンが実際に道具を使って目の前で実演をすると、
T様が「ちょっとやってみてもいいですか?」とすごく興味を示されて、
少しレクチャーして試してもらったんです。
それがすごく楽しかったご様子のT様、
「オーダーする財布にも自分で彫ってみてもいいですか?」
という話になり、初めてのことで驚きながらも、
なんか面白そうだなと引き受けることにしました。
店頭でオーダーいただいてから数ヶ月後、
製作のタイミングとなった日にまたご来店くださいました。
そしてまずクラフトマンのレクチャーと練習。
クラフトマンのアドバイスを受けながら、すごく集中して何度も練習を重ねて、
どんどん上手くなっていくT様。
文字彫りはレザークラフトマンの中でも難しい技術とされているので、
まさかこんなに一日で上手く彫れるようになるなんて、クラフトマンもびっくり!
そしていよいよ本番に。
「めっちゃ緊張するー」とおっしゃりながらも、また真剣な表情で革に向かわれました。
練習したのが左、そして本番が右。
本番が一番いい感じに彫れて、満足気なT様。
師匠からも一番弟子に認定です。^^
「楽しかった、完成が楽しみ!」と帰っていかれました。
そこから私たちの手でしっかりと形にさせていただきました。
失敗できない緊張感を持ちながら、T様が彫ったパーツも縫合していきます。
こちらがT様とSWLの合作となったハーフウォレットです。
表には、T様がリクエストされた言葉を彫りました。
こちらはクラフトマンが彫ったものです。
Affettuosoという「情趣豊かに優しい感情をもって」という意味の音楽用語です。
そして背面には唐草カービングを彫らせていただきました。
T様のご要望で、染色は少し暗めのダークブラウンに染め上げています。
こちらが開いた内側。
小銭入れのところに、T様が彫ったお名前が。
すごく力強く深く彫れていて、生き生きとした個性もあって、
素晴らしい仕上がりです。
まさにこの世に一つのT様の財布である証です。
完成品を取りに再びご来店くださったT様。
いよいよご対面で、この笑顔!
すごく喜んでいただけました。
自分で彫ったネームが製品に仕上がって、
それを使い始めるという特別感とワクワク感がT様から伝わってくるようでした。
私たちにとっても初めての体験で、思い出深いオーダー品となりました。
T様、素敵なオーダーありがとうございました。
ご紹介したハーフウォレットは、定番ハーフウォレットをベースに、
カスタムオーダーでおつくりしたものです。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
ご質問やご相談があれば、些細なことでもお気軽にご連絡ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。