経験×技術×こだわり
なめしを終えた革を、最後にこのように吊るして乾燥させます。
夏と冬の気温の違いや乾燥時間の違いでも、微妙に異なる革になるので、ここでもタンナーさんの長年の経験や、細やかな気遣いが必要不可欠です。
ちなみに牛が生きている時、夏は暑さで毛穴が広がり、冬は寒さで毛穴が小さくなります。
つまりどの時期に屠殺するかで、革の表面の状態が結構変わるんです。
昭南皮革さんでは、9月~11月に屠殺された、表面が最も良い状態の北米産の原皮のみを仕入れ、大きな冷蔵庫のようなところで徹底した温度管理のもと保管しています。
今回ご紹介できたのはほんの一部ですが、常にクオリティの高い[Sベンズレザー]を提供していただいてる裏側には、昭南皮革さんの長年の経験と素晴らしい技術、そして本当に強いこだわりがあるのです。
時間と手間と情熱を注がれた革だからこそ
最後に、私がこの昭南皮革さんの見学で一番感じたことをお伝えしたいと思います。
それは、
革をつくるということに対する深い愛と、男のロマン。
私もより一層深い愛を持って、この革をカタチにしていかなければと思いました。
なめしに2ヶ月以上、原皮から出荷するまで4ヶ月という長い時間をかけてつくられる[Sベンズレザー]。
命をいただいた尊い素材だからこそ、これだけの時間と手間と情熱を注いでつくられた素材だからこそ、その魅力を存分に活かせるような、使う人の人生の相棒となり、その人の人生を豊かにできるようなレザーアイテムをつくっていかなければならないと思っています。
牛を飼育する方々、屠殺・解体する方々、皮をなめして革にする方々、革を管理・販売し、私たちの元に届けてくれる方々、全ての人に対する敬意と、そして何より、牛への感謝を忘れずに。
最後までお読みくださりありがとうございました。
SWL leather works 田島隆治