根伸ばし旅 – 直島・高松編 –

こんにちは。

SWL leather works(エスダブルエル レザーワークス)
店長の田島いづみです。

桜が満開を迎えた先週、
私たちは、探求の根を伸ばす ー 根伸ばし旅にでていました。

DAY1

よく晴れて春爛漫の車窓を眺めながら、のんびりと岡山に向かい、
そこからフェリーに乗船して、瀬戸内海に浮かぶ「直島」に到着です。

着いたその日は、島に点在する空き家をアーティストが作品化した
「家プロジェクト」を中心に見て周りました。

作品自体も興味深いものでしたが、作品を巡りながら島を歩くことで出会った、
島の風景や風情、アートを見て回る人たちの好奇心に満ちた顔(色んな国の老若男女)、
地元ならではの話をしてくれたガイドさん、アートと共存しそばにある島民の暮らし、
芸術を通じてそういったことを体感できたことが心に残っています。

DAY2

港近くに投宿し、次の日は朝早いフェリーに乗って「高松」に渡りました。

今回の旅一番の目的、「イサムノグチ庭園美術館」を訪れました。
完全予約定員制で、私たちは2回見学をさせていただきました。

ここは、20年余りの間NYを往き来しながら、イサムノグチが作品制作に励んだ地です。

とにかく私が感動したのは、イサムノグチが去った時のままを(帰ってくる予定だったがNYで逝去)、
イサムノグチの精神と共にそのまま残し、大切に伝え続けていることでした。

石の彫刻、大地の彫刻(庭園)、住居のしつらえも素晴らしかったですが、
綺麗に掃き清められた地面、当時のまま残され整頓されている道具、丁寧なガイドさんの説明、
長きに渡って、イサムノグチ を愛しリスペクトする人々がいることに心打たれっぱなしでした。

庭園美術館の余韻に浸りながら、ケーブルカーで五剣山に登って「八栗寺」を参拝し、
その夜は、大好物の高松名物・骨付鶏を「鳥源」さんという素晴らしいお店でいただき、
大満足でフェリーに乗って直島に帰りました。

DAY3

最終日は、直島の南に広がる美術館エリアを巡りました。
朝一番に、今回とても楽しみにしていた「李禹煥美術館」を訪れました。

「無限門」(写真右上)という作品について語った、李禹煥(リ・ウファン)のインタビューが印象的で、
とりわけこの作品を楽しみにしてきました。

「この作品はアーチの下をくぐることによって、体験する人自身が何かしら無限性を感じる。
たとえば、空が大きく見える、海をさわやかに感じる、いつのまにか山に向かって建つ美術館へと意識が吸い込まれてゆく、といったように限りない感覚、つまり無限性がかわるがわる湧いてくる。
アーチは空間に輪郭を与えてくれ、それを目で見るだけでなく、アーチの下にある回廊を歩くことによって身体感覚を呼び覚ましてくれる。

自分が大地とつながり、宇宙の無限性に出合うことができるそういう感覚を呼び覚ましてくれる作品として機能してくれるといいと思います。(李禹煥インタビューより一部抜粋)」

無限門を含む屋外彫刻、安藤忠雄の建築と作品が呼応するここでしかできない空間体験、
「李禹煥美術館」は、また何度でも訪れたいと思う場でした。

その他にも、「地中美術館」「ベネッセハウス ミュージアム」を訪れ、
アートと島の美しい自然を全身で感じる、贅沢な時間を過ごしました。

今回の旅で、芸術は「つなぐ」ものだなと感じました。

人と人、人と自然、人と時、人と場、人と新しい考え、などなど、

芸術家や作品を通じて、人が何かを感じたり気づいたり考えたりする
キッカケを与えてくれるものだと実感しました。

そういった経験は、私にとって価値のあるもので、人生の豊かさの一つだと改めて思います。

イサムノグチ の残した一節でしめたいと思います。

価値あるものはすべて、最後には贈り物として残るというのはまったく本当です。
芸術にとって他にどんな価値があるでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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